
PROJECT
NIKKEI SDGs FESTIVAL
過去記事を抜粋したSDGsカラーの見開き新聞広告を制作し、企業の社会活動を応援する媒体の価値を発信。

WHY
SDGsは本当に
達成できるのか。
持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されている、より良い世界を実現するための国際目標です。「地球上の誰一人取り残さない」を合言葉にするSDGsは、人類が取り組むべき17のゴール、169のターゲットによって構成され、目標達成に向けた取り組みが全世界で進められています。
20世紀を通じて、企業が経済活動を優先してきた結果、世界には格差が広がり、地球環境の保護も喫緊の課題となっています。こうした状況の中、SDGsはこれからの企業がビジネスを通じてより良い社会をつくっていくための旗印として機能しており、日本企業においてもさまざまな取り組みが進められています。
しかし、SDGsが掲げる17の目標を2030年までに達成できる見込みは年々薄まっており、現状のペースのままでは目標の達成は2092年にまで遅れてしまうという
行き過ぎた経済発展や技術開発に起因する環境変化により、人間が安全に活動できる境界である「プラネタリーバウンダリー」を超えて、文明存続の危機が迫っている中で、SDGs達成に向けた社会の機運をこれまで以上に高めていくことが求められていました。


HOW
日本最大の経済新聞が
伝える「虹色」の紙面。

SDGs達成のためには、20世紀型の企業経営からの脱却を目指し、未来に向けて持続可能な活動に取り組んでいる企業をエンパワーすることが欠かせません。こうした中、日本最大の経済紙であり、日本のビジネスパーソンから最も信頼されている日本経済新聞が、「日経SDGsフェス」を開催することになりました。多くの日本企業と共にSDGsについて考え、地球の未来を見据えることを目指すこのイベントのため、私たちは見開きの新聞広告の制作を依頼されました。
日本企業が推進しているSDGsに関する取り組みを広く伝えるために、私たちはSDGsの17のゴールそれぞれに該当する日本経済新聞の過去記事を抜粋し、SDGsのカラースキーム同様に色分けされた通称「虹面」の制作を提案。新聞が伝えてきた日々のニュースの中にSDGsに関連する取り組みがあふれていることを改めて伝えるとともに、企業の社会変革活動を継続的に応援する媒体のあり方を設計しました。



WILL
社会課題の解決があらゆる
事業の基盤となる未来に。
「第一回日経SDGsフェス」は当初、東京での開催が予定されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オンラインでのライブ中継という形に変更となりました。しかし、SDGs達成を目指す多くの企業関係者らが登壇し、その取り組みを伝える貴重な機会となったこのフォーラムは、感染症の拡大によって経済が停滞し、先の見えない時代において、未来への希望を示すイベントとなりました。
その後も同フェスティバルは全国の日経支社へ波及し、継続的に開催され、「虹面」は、企業の社会変革活動を伝えるメディアとして定着しつつあります。
これまでの資本主義経済においては、企業を評価する代表的指標である株価を高め、経済的利潤を増やすことばかりが追求されてきました。しかし、近年では持続可能な未来に向けた企業活動の評価軸としてSDGsやESGなどの指標にも注目が集まっています。
企業の経済活動にシフトチェンジが求められている時代において、株式市場の動向を伝える「日経平均」などの指標をつくってきた日本経済新聞が、持続可能な企業活動に向けたトランスフォーメーションを応援することには大きな意味があります。今後も私たちは、同社との取り組みを通して、企業の評価軸が塗り替えられていく状況を後押しし、社会課題の解決があらゆる事業の基盤となる未来をつくっていきたいと考えています。
INFORMATION
- What
- NIKKEI SDGs FESTIVAL
- When
- 2020
- Where
- Tokyo, Japan
- Client
- Scope
- Logo / Pamphlet / Photograph
- SDGs
CREDIT
- Art Direction
- NOSIGNER (Eisuke Tachikawa)
- Graphic Design
- NOSIGNER (Eisuke Tachikawa, Ryota Mizusako)
- Photograph
- NOSIGNER (Yuichi Hisatsugu)