PROJECT
J LEAGUE Customer Strategy
マーケティングの全体戦略を立て、Jリーグの入場者数増加と新規ファン獲得に貢献。この戦略が長年にわたって引き継がれ、2024年には最高益を更新した。
HOW
Jリーグの未来を
築くマーケティング
戦略。

2018年、Jリーグ発足25周年へと向かう節目に、当時のチェアマンだった村井満氏らから依頼を受けた私たちは、Jリーグ全体のマーケティング戦略の策定を支援することになりました。まず、Jリーグの存在意義を「サッカーを日本の文化に」「クラブを地域の文化に」「スポーツで人生を豊かに」という言葉で再定義。Jリーグが地域社会の活性化や生活文化の一部となるビジョンを提示しました。
戦略策定にあたっては、リーグのファン層を「シーズンパスホルダー」から「無関心層」まで、ロイヤリティの強さによって6層に分類し、「スタジアム観戦経験が1回以下」のライト層をメインターゲットに設定。そして、「ファミリー」「地元愛」「カップル」「富裕層」など7タイプのペルソナを設計し、それぞれのUXフローとカスタマージャーニーを描きました。また、クラブ自身が課題と向き合えるように「クラブ自己分析シート」を制作しました。







さらに、Jリーグがクラブに期待する役割については、リーグが自身が率先してACTIONすることでモデルケースをつくり、各クラブの背中を押していく方針を提案。同時に、地域や社会と連携したクラブの先進的な取り組みには、リーグが助成金を交付(=SUPPORT)し、成功事例を他クラブへと水平展開していく仕組みを設計しました。こうしたリーグとクラブの関係性を「ACTION/SUPPORT」の2軸で体系化し、Jリーグ全体が持続的に進化していくための構造をつくりました。
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リーグ主導の具体的なACTIONとして、「ブランド・UXの向上」「スタジアムホスピタリティ」「地域・社会との連携」「サッカーをもっと身近に」「リーグとクラブのさらなる信頼関係」などを柱に掲げました。そして、公式WebサイトやアプリのUX改善、スマートスタジアム化による体験設計、各クラブが商品を開発しやすくするためのルール整備、グッズブランディングによる新たな顧客層の獲得、スタジアム演出や大型ビジョンの再設計など、ファンとの接点を刷新する多様な施策を提示。さらに、子どもや初心者でも観戦しやすい環境づくりや、クラブと地域社会の関係性を再構築する提案なども盛り込み、実践的なTODOに落とし込みました。
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WHY
日本の
サッカーリーグは、
国や地域の希望に
なりうるか。
1991年の発足以来、Jリーグは日本サッカーの発展に大きく貢献し、かつてサッカー弱小国と言われた日本をアジアのトップレベルへと押し上げ、選手たちは世界を舞台に活躍の場を広げました。また、世界的なサッカーブームも後押しし、Jリーグの経営も安定していました。しかし、発足から四半世紀を迎えようとしていたリーグは、ブランドや表現などの面で老朽化し始めていました。さらに代表戦で活躍する選手たちの多くが欧州クラブに所属するようになり、Jリーグ自体の注目度は相対的に低下しつつありました。
また各クラブが様々な地域活動を展開していたにもかかわらず、その価値が十分に伝わっていなかったほか、球技を規制する公園が増えるなど、地域社会におけるスポーツの存在感の低下や子どもたちのスポーツ離れが進行していました。こうした中で、改めてJリーグの価値を次世代につないでいくために、25周年を迎えるリーグには変革の機運が高まっていました。
Jリーグ来場者の平均年齢と若年層の割合

主要欧州リーグにおける日本人選手の数 (2000-2025)


WILL
最高売上を記録し、
リーグは輝きを
取り戻す。
私たちの提案から間もなく、Jリーグは新型コロナウイルスの影響による未曾有の困難に直面しました。しかしその試練を乗り越え、2024年にJリーグは史上最高の売上を達成しました。
現代的な体験設計やグッズ戦略などを通じて、Jリーグが本来持つ力を最大限に引き出し、新たなファンとの接点を生み出すことが私たちの描いた未来戦略でした。提案の中で思い描いた風景が、様々なかたちで実現されているいま、その一端に私たちのマーケティング戦略が関われているとすれば、これほど嬉しいことはありません。
INFORMATION
- What
- J LEAGUE Customer Strategy
- When
- 2018
- Where
- Japan
- Client
- Scope
- Design strategy / Concept development / Promotion strategy support / Promotional items
CREDIT
- Design Strategy
- NOSIGNER (Eisuke Tachikawa)