
PROJECT
ARBORISM
フラクタルのアルゴリズムを応用した家具シリーズ。羽田空港などで採用。

WHY
自然物に近いプロダクトデザインとは?
私たちは、デザインという行為を通して、つくり手の恣意性を極力排除し、最も素直な造形を導き出すことをひとつの信条としています。人の手によって設計されるデザインの世界においてこれは非常に難しいテーマですが、私たちは人工物と自然物の距離を近づけるという視点からカタチのデザインに取り組むことによって、人とモノのありのままの関係性の美しさを表出させるとともに、既存の認知を揺るがす機会をつくり出すことができるのではないかと考えています。このような私たちの思想を具現化するためのプロダクトデザインとは、果たしてどのようなものなのでしょうか。
HOW
木の成長パターンを
忠実に再現した家具。

ARBORISMは、樹木のような脚を持つ家具です。脚の形状は、木の成長パターンを数学的にシミュレーションした「樹木曲線」というフラクタル図形から導き出されています。自然物が持つ論理性をそのまま映し出したデザインであるため、屋外にこの家具を置くとまるで自然の一部であるかのように周囲と調和し、景観にとけ込みます。また、生物が本能的に理解している自然の美しさを構造を通じて再現したARBORISMは、その繊細な外見とは裏腹に高い剛性を持ち、造形と機能の両立を実現させています。
















WILL
デザインは評価され、
多くの施設で採用される。
自主制作として生まれたARBORISMは、そのデザインが高く評価され、創業100年を超える屋外家具の大手メーカー「コトブキシーティング」のフラッグシップモデルに採用されることになりました。結果として、私たちが最初に世に送り出した製品となったこの家具は、東京・羽田空港に100脚以上納品されたことをはじめ、大学などさまざまな施設で導入され、人工物と自然物が調和した空間を各所につくり出すことができました。
INFORMATION
- What
- ARBORISM
- When
- 2007
- Where
- Japan
- Client
- Scope
- Product Design
CREDIT
- Product Design
- Eisuke Tachikawa
- Photograph
- Masaharu Hatta