PROJECT
Asia Institute of Innovation
アジアの辺境から地球の未来に貢献するグローバルリーダーを育成するアジアイノベーション大学の刷新をリードしました。
HOW
大自然の中で
イノベーションと
サステナビリティを
学ぶ大学。

アジアイノベーション大学は、カンボジアの国立公園内に位置し、イノベーションやテクノロジーに関する教育を英語で行う大学です。前身は、2014年に日本人の支援によって設立された全寮制の大学で、これまでにも多くの優秀な人材を輩出してきました。
NOSIGNER代表の太刀川英輔は2025年までのおよそ5年にわたって理事を無償で務め、コロナ禍の経営危機を受けて大学のコンセプトの刷新に深く関わり、新たなヴィジョンやネーミング、ロゴの設計などをリードしました。

気候変動をはじめとする環境問題が世界規模の課題となり、自然との共生が全人類のテーマとなっています。前大学の理事時代より太刀川は、世界を変える「イノベーション」に加え、「サステナビリティ」について学ぶことがこれからのリーダーに不可欠であることを訴え続けてきました。
圧倒的な自然に囲まれた国立公園内にある同大学は、自然環境の変化を最前線で感じ取れる場所です。こうした地の利を活かし、従来のテクノロジーやイノベーション、アントレプレナーシップ教育に加え、生態学やサステナビリティの教育にも力を注ぎ、「サステナブルイノベーション」に特化することで、グローバルな教育機関としての独自性を打ち出す方針を提案しました。


こうしたコンセプトのもと、同学は持続可能なイノベーションに貢献するグローバルリーダーを育てる大学として新たなスタートを切ることになりました。
これに合わせて大学名も「アジアイノベーション大学」に刷新し、ロゴデザインでは、大学の略称である「AIII(Asia Institute of Innovation International)」を円と四角を基調とした造形でシンボリックに表現。2つの造形は、ネイチャーとテクノロジー、サステナビリティとイノベーション、ジャパンとグローバルなど大学が持つさまざまな二面性を象徴するものです。


WHY
アジアの辺境から
グローバルリーダーは
生まれるか?
日本はその地理的特性や言語的背景から、人種的・文化的な多様性に乏しいとされることがあります。多くの人々が共有できる明確な目標があった経済成長期には、この同質性が団結力を生み、日本が世界に冠たる経済大国に発展する上で大きな強みとなりました。しかし、グローバル化が進む現代においては、地球規模の複雑な課題を解決するために、多様な価値観や文化背景を持つ人々と協力することが不可欠になっています。
日本では近年、経済停滞や国際競争力の低下、語学や文化的障壁への不安から、次世代のグローバルリーダー育成に必要な海外経験への関心が低下しています。学位取得を含む長期留学生の数は減少傾向にあり、内閣府の調査では、13~29歳の半数以上が「外国留学をしたいと思わない」と答えています。同じ回答が2割程度にとどまるアメリカや韓国などと比べると、日本の若者の海外への意欲の低さは顕著です。
日本の若者は留学への意識が低い傾向

IMDの「世界のデジタル競争力ランキング」、日本は2009年から年々順位

スイスのビジネススクールIMDによる「世界人材ランキング」でも、日本は2009年の23位から年々順位を下げ、2024年には43位まで低下。同じくIMDが発表している「世界のデジタル競争力ランキング」においても日本は32位で、「上級管理職の国際経験」(64位)、「デジタル・技術的スキル」(63位)、「高度外国人材への魅力」(54位)などは途上国と同等です。こうした状況を改善するために欠かせない教育においても、日本の公的支出全体に教育費が占める割合は8%で、これはOECDに加盟する36か国で3番目の低さです。
現代のグローバル社会に不可欠な「英語力」と「デジタルスキル」で世界に大きく遅れを取り、国際貢献意識も他国に比べて低いとされる日本から、世界に貢献できるリーダーを育てるために、新しい形の教育の場が必要とされています。
WILL
自然と共生する
グローバルな
イノベーターを育む。
アジアイノベーション大学では、カンボジア人と日本人を中心とした学生たちが、AI時代に必要なデジタルスキルや、地球の未来に資する持続可能なイノベーションについて学んでいます。この大学からは、GAFAM(デジタルグローバル企業の頭文字)の本社に就職する学生や、カンボジアのプログラミングコンテストで優勝するような学生も輩出され、辺境から希望が生み出されています。カンボジアの大自然の中、都市部では体験できない自然の生態系を肌で感じながら、国籍や人種が異なる仲間たちと共に学び合うことは、英語やプログラミングなど国際舞台に不可欠な実践の力を磨き、持続可能な未来へのヴィジョンを育む絶好の機会となるはずです。
アジアの辺境とされるこの地から、多様な視点や価値観を持って地球規模の課題にタックルし、地球の未来に貢献する真のグローバルリーダー、ソーシャルイノベーターが輩出されることを願っています。

INFORMATION
- What
- Asia Institute of Innovation
- When
- 2024
- Where
- Kirirom, Cambodia
- Client
- Scope
- Re-branding / Branding Strategy / Logo
- SDGs
CREDIT
- Art Direction
- NOSIGNER (Eisuke Tachikawa)
- Graphic Design
- NOSIGNER (Eisuke Tachikawa, Yuta Horimoto)
